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協会コラムVol.2 疲労の正体

協会コラム ~だから、Medicell~
Vol.2 疲労の正体

 疲労というのは、末梢、例えば筋肉や骨や関節などで起こるのはもちろんですが、それ以上に中枢つまり脳の状態によるところが大きいことが解っています。

言い換えれば、筋肉などに疲労がみられても、脳の状態によって、その起こり方や感じ方が変わるのです。
そして、私たち人間にとってさらに重要なのは、中枢つまり脳と脊髄の疲労なのです。

中枢の疲労は身体のあらゆる組織の調子を悪くします。

当然ながら、メンタル面の不調も、です。

このことから解るのは、疲労とは神経系の機能に現れるのだということです。

脳は多くの神経細胞の集合体だから。

神経伝達物質などの分泌が悪くなっていたりすることが解明されています。
他にも、疲労状態になると、血液やリンパ液含め、体液の循環が悪くなるとか、その成分に変化が出るとか、PH値に変化が出るとか、疲労現象は様々なのですね。

これまで長い間、疲労と言えば「乳酸が貯まるから。」と考えられていましたね。
ところが研究が進んできて、乳酸が再利用されるとか、乳酸は脳の神経細胞で利用されるということが解ってきています。

疲労の実態も、様々移り変わってきています。
ということは、疲労を回復させるためには、疲れを感じる部分だけを対象にするだけでは不充分なケースがほとんど。

では、疲労回復の中心のメカニズムは何かというと?

それはホメオスタシスすなわち恒常性維持機能です。
言い換えるならば、その人の疲労回復力にかかっているということ。

疲労回復が不十分な状態が長く続くとどうなるか?

答えのヒントは、やはり中枢にあり
脳は全身の組織を健康な状態に保つように働くはずなのですが、その脳自体が慢性疲労状態にあると、各組織を正常に保つことが難しくなり、病気が発生する要素が増大するという事態に。

ここまででお分かりになろうかと思いますが、疲労を回復するには、なかなか手広くやらないと、なんですね。

だからなのかもしれないですが、世の中に疲労回復の方法が、数えきれないほど出回っています。

チョイスするのも大変なくらい。
これやってもいまいち、あれやっても・・・・・・・。

スパッと、スッキリ、シンプルに、充分に疲労回復ができる方法を、多くの人たちが待ち望んでいるのではないでしょうか。

筆者:竹内 研(一般社団法人日本メディセル療法協会理事・学術委員長)

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