協会コラム ~だから、Medicell~
Vol.12 膜とリフトアップ
体のあらゆる組織(体毛を除いて)は、膜で被われている。
みなさんよくご存じかと思います。
筋膜,骨膜,神経も内臓も、膜で包まれている。
膜は、食品を包むラップのイメージです。
薄いですけど、膜の中には液体があって、流動しています。
膜は元来、軟らかく伸び縮みします。
その膜が硬くなると、筋肉などにへばりついてしまいます。
顔の表情筋の筋膜が強張ってしまうと、包まれている表情筋も締め付けられて硬くなってしまいます。
その結果、固まって、垂れ下がってしまいます。または、縮んでシワができてしまいます。
もちろん、膜を通って表情筋に血液を運んでいる血管も、硬くなって縮んだ膜と筋肉に圧迫されて、通り道が狭くなって、血流が悪くなりますね。こうして肌の色つやが悪くなります。
膜をリリースするということは、強張った膜を、軟らかく弾力性のある状態にもどしてあげることです。
表情筋を包んでいる膜に弾力性があったら、包まれている筋肉は、常に引き上げられた状態になります。
つまりこういうことですね。
私たちは常に、重力に引っ張られています。
筋肉にせよ、それを包んでいる膜にせよ、弾力性つまり伸ばされたら縮む状態じゃないと、下に垂れてしまう。
筋肉や膜が硬くなるということは、縮んだまま伸び無くなったり、伸ばされたまま縮まなくなったりすることなのですね。
筋肉や膜のことを軟部組織といいます。
軟らかい組織ということですが、単に軟らかいだけではなくて、伸び縮みする組織ということなのですね。
リリースすることの目的は、この伸縮性をとりもどすことにあります。
表情筋の筋膜が弾力性を持っていれば、重力に対抗して筋肉が引き上げられます
これがお顔のリフトアップということになるのです。
膜の中を流通している液体もスムーズに流れますので、みずみずしさも出てきます。
スキンケアのnewコンセプト、リフトアップは膜の伸縮性を取りもどすことで!
筆者:竹内 研(一般社団法人日本メディセル療法協会理事・学術委員長)