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協会コラムVol.14 体と心のリラクゼーションの関連性

協会コラム ~だから、Medicell~
Vol.14 体と心のリラクゼーションの関連性

今を去ること45年前、自分では対して考えるまでもなく、卒業論文でエドモンド・ジェイコブソン先生が構築した「漸進的リラクゼーション」について、学ぶことになりました。

大学院生の先輩から「こんなテーマどう?」って勧められたのがきっかけ。

著書に書かれている「網様体賦活系」の文字が不思議と印象に残りました。もちろん、その意味は解る訳もなく。

しかし、大学時代の自分は、「体と心の結びつき」に関心があったのは事実。

その後、そもそもリラックスが苦手だった私は、リラクゼーションつまり脱力への関心が強くなっていきました。

漸進的リラクゼーションは、ある部分の筋肉を緊張させた後、力を抜く。これを個々の筋肉に対して順番に行っていきます。

筋肉、この場合骨格筋ですが、緊張すると、抑制の働きが起こって、そこで意図的に力を抜こうとすると、より弛緩する。その解緊によって、精神的な緊張が緩和していく。
という流れになっています。

ある高名な心理学者は、この方法に習熟することによってどんなシチュエーションでも、この方法を使うと、スーッと眠れるようになったという話を聞いたのは、私が大学院の時でした。

このジェイコブソン先生の方法と理論は、科学的に脱力と解緊の仕組みを科学的に構築した、先駆けとなるものだと思います。
今でも、色々な領域で、活用されています。
時代が下るに連れて、脱力だとか、リラクゼーションだとか、に対する関心や必要性が高まる一方です。

それは社会の情勢によるところが大きいのは、衆目の一致するところですね。

高ストレス、過緊張、慢性的緊張、交感神経優位

多くの健康問題や、心の問題の土壌が、正しくここに在ると言われます。
多くの人にとって、心の緊張状態を和らげる何かが必要。それも、日常的に行えて、効果が確かなものが。

それは、漸進的リラクゼーション法の様に、体へのアプローチによって、心の緊張を緩和するという仕組みに成り立つ方法であることがベターです。

健康寿命の延伸とか、医療費削減が叫ばれる中、「国民全員リラクゼーション推進」が、極めて重要ではないでしょうか。

筆者:竹内 研(一般社団法人日本メディセル療法協会理事・学術委員長)

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