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協会コラムVol.27 寒い季節の体温の運び屋

協会コラム ~だから、Medicell~
Vol.27 寒い季節の体温の運び屋

 寒い季節。気温の影響で、体調を崩す方が多くなります。

人間は体温36.5度前後に保たれていて、体の機能が正常に働きます。
外気温に影響されて、体温が36.5度前後より高くまたは低くならないように、脳の視床下部が体温調節を行っています。

体温は、以下の三つの方法で生み出されます。
①代謝による熱産生
②ふるえによる熱産生
③褐色脂肪組織による熱産生

これらの仕組みによって、体温が生み出されて、その熱が体中に運ばれます。

体のどこかがポカポカしている場合は、そこに熱(正確には体熱)が運ばれてきているのですね。逆に冷えているところには、体熱が十分供給されていないということ。
体熱が十分供給されていないところの組織は、本来の機能を充分に行えなくなっています。つまり、健康な状態から外れかけている可能性が。

体熱を運ぶ役割を担っているのは、ズバリ血液ですね。
産出された熱が、液体である血液に保存されます。
何故血液が保存場所になるかというと、液体だから。液体は熱伝導率が低い。どういうことかというと、液体は気体や個体に比べて、熱を逃がしにくい。ですから血液に保存された熱は、失われにくい状態で、身体各部に運ばれます。

逆に、体のどこかに例えば細菌などが侵入した場合など、その部分に免疫細胞つまり白血球などを送り込まなくてはならないので、血液をより多く送り込みます。または、体全体の血流を早くして、体のあちこちで免疫の働きを促進させます。
その結果、体温が上がり過ぎている状態が起きます。
こうしたメカニズムになっているので、体温は体の状態を知るバロメータとして、必ずチェックされるのですね。

血液が熱をキープしている。
特に寒い季節、体が冷えることが多くなります。ということは、その部分または体全体の血液供給が不十分になっているということに他ならないわけですね。
人間を含め動物の体の組織は、血液によって色々な大切な成分を供給されなければなりません。
体のすべての組織と、それらを構成する細胞は、血液によって正常な状態を保つことができるのです。血流は、私たちが感じている何倍も、健康のために重要な役割を果たしています。

私たちみんな、もっともっと血液循環をよくすることを心掛けたいですね。
もちろんメディセル療法は、体全体の血液循環を善くする、とても良い方法です。

筆者:竹内 研(一般社団法人日本メディセル療法協会理事・学術委員長)

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