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協会コラムVol.37 寒暖差を甘くみないで。

協会コラム ~だから、Medicell~
Vol.37 寒暖差を甘くみないで。

春先は寒暖差が大きな季節。
ではここでご質問です。
寒暖差で疲労するのは、身体のどこでしょう
その答えは、視床下部

以前にも暑さ対策でお話ししましたね。体温調節の中枢視床下部。脳の真ん中あたりに在ります。
不規則な気温の上がり下がりに適応するために、視床下部が働きまくり。その結果、視床下部に大きな負荷がかかります。

視床下部は脳の一部ですから、神経細胞でできています。神経細胞の働きは、電気信号を送ること体温調節のために視床下部が電気信号を送り続けると、やがて電気信号が送られなくなります。つまりこれが神経疲労

視床下部でこれが起きると、その影響は極めて大きい。場合によっては深刻。
なにせ、視床下部は私たちの体のありとあらゆる機能をコントロールしている、中枢だから。自律神経も、ホルモンの分泌も、そして免疫機能も。
視床下部が疲れて、これらの機能不全になると、健康状態が悪くなるのは当然ですね。
そして、実に多くの人達が視床下部の疲労で、健康ダメージをかかえていると言いても過言ではないでしょう

では寒暖差による視床下部の疲労を防ぐには
先ずは衣類や室温などに留意して、保温を心掛ける。言うまでもないですね。視床下部にかかる体温調節するための負荷を少なくする。

視床下部は慢性的に疲労していると考えるべきでしょう。おそらく、昔の人達に比べて、現代人の視床下部は疲労状態にあると思います。それは、何千年も続いてきた社会環境・生活環境が、ここ100年くらいで一気に変化し続けているから。科学技術の伸展が急激で、それに伴って、生活環境や仕事環境が激変。その変化に私たちの身体はまだ適応できていない。そこから生まれるありとあらゆるストレスは、視床下部への負荷になります。
慢性疲労状態の視床下部を癒す。健康づくりのキーワードですね。

疲労を癒す方法には、二つの領域があります。
ひとつは疲労の原因を取り除く。寒暖差では保温がそれに当たります。
もうひとつは、疲労状態に陥っている組織を回復させる。回復させるには、酸素と栄養素の供給と、刺激を与えることが必要です。
視床下部に酸素と栄養素を供給するのは、視床下部の血流を良くする。
視床下部の疲労が回復する刺激とは、それが皮膚からの刺激です。

筆者:竹内 研(一般社団法人日本メディセル療法協会理事・学術委員長)

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